借地権者が、借地上の建物を登記していなかった場合、様々な問題が起こり得ます。

とくに深刻な問題となるのは、地主が変わって、明渡しを求めてきたときです。

借地借家法10条では「借地権は、その登記がなくても、土地の上に借地権者が登記されている建物を所有するときは、これをもって第三者に対抗することができる」と規定されています。つまり、借地人は、借地権(地上権や土地賃借権)の登記をしていなくても、建物自体が借地権者の名義でしっかりと登記されていれば、借地権を主張できるのです。

しかし、借地上の建物が登記されていないと、対抗力がないということになり、借地の土地オーナーが変わると、新しい地主に明け渡さなければならなくなります。

といっても、具体的事情によっては明渡しに応じなくてよい場合があります。

そもそも、借地上に建物が存在する場合は、建物の経済的効用の保持、借地人の居住・営業の基盤の確保という点からは地主が変わったとしても借地権を存続させるのが望ましいといえます。

新しい土地オーナーは、譲り受けるに際して現地を調べれば、借地権が存在することがわかるのですから不測の損害を被ることにはならないともいえます。

旧地主と新地主との間に実質上両者を同一人といってもよいような関係がある場合は、借地人が保護されるという判例もあるようです。

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遺産分割協議書

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だれかが亡くなった後、遺族らの間で遺産相続の分割協議を行います。

分割協議が無事まとまったら、今度は「遺産分割協議書」を作成します。

分割協議書は、必ずしもつくらなければならないものではありませんが、書類が残されていないと、後日、分割協議の有無や内容について争いが起こることも考えられます。

そういったことを防ぐためにも、合意の内容を明確にした証拠資料として協議書を作成しておくことが望ましいのです。

また、不動産の相続登記手続や、相続税の申告の際などには、分割協議書が添付書類として必要になります。

遺産分割協議書は、特に定められた形式はありませんが、どの遺産を誰がどれだけ取得したのかを明確に記載したうえで、相続人全員の署名と実印による押印が必要です。

協議書は、相続人の人数分だけ作成し、相続人全員の実印の印鑑証明書を添付したものを、各自で保管します。

協議書には、誰が、何を、どれだけ相続するのかを明確に記します。書式は自由なので、署名以外の部分はパソコンで作成しても構いません。

ただし、重要な文書なので、訂正がある場合は、訂正箇所の欄外に全員がその訂正を認めた旨の押印をする必要があります。

遺産相続相談は、相続に詳しい弁護士さんにお願いするといいでしょう。





一時使用の賃貸借

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土地を一時的に使用するだけなら、借地権は設定されません。借地借家法3条の「存続期間の保証」の規定が適用されないのです。

借地借家法25条は、「臨時の設備の設置その他一時使用のために借地権を設定したことが明らかな場合には、借地権の存続期間や法定更新の規定は適用しない」旨規定しています。

しかし、この一時使用の賃貸借が簡単に認められますと、借地借家法3条の脱法に使われることにもなりかねません。

そのため、一時使用の賃貸借が認められる場合は制限されています。土地の一時使用とは、博覧会、祭典式場、サーカス小屋などの一時的興行場、建設工事の飯場、海の家などが典型としてあげられます。

建物所有の目的が一時的のもので、その目的が終了して消滅すれば、建物を所有する理由もなくなるような場合です。

こうした場合は、借地人自身にとっても、借地を継続する利益がないので、あまりトラブルにはなりません。

一時的な使用といっても、数か月のものもあれば、5年くらいの場合もあるでしょう。いずれにせよ、一時使用の借地契約を結ぶ際には、地主と借地人の間に、「一時使用の賃貸借である」という合意があるのが大前提になります。

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遺言書をどう扱うか?

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亡くなった遺族が遺言書を残していたら、まず、遺言者の管轄の家庭裁判所に遺言書を提出して、検認を受ける必要があります。

自筆証書遺言も封印がされていれば、そのままの状態で提出する必要があります。ただし、公正証書遺言の場合、家庭裁判所の検認を受ける必要があります。

開封は、相続人あるいはその代理人の立ち会いのもとで行なわれます。たとえ、封印がなくても家庭裁判所の検認を受けなければなりません。

もし、勝手に開けた場合、その遺言が無効になるというようなことはありませんが、5万円以下の罰金になります。

家庭裁判所で行なわれる検認とは、遺言書の偽造・変造を防ぐためのもので、用紙・枚数・筆記具・筆跡・内容・日付・署名・印などについて、こまかくチェックされます。この際に、相続人や関係者は立ち会わなければなりません。

立ち会えない関係者には、家庭裁判所の検認後に、通知されます。

この手続きが完了したあとに、やっと、遺言の執行にとりかかることができるのです。

遺言の執行は、相続人によって行なわれるのがベストです。遺言に執行者が明記されていれば、その人に執行してもらうとよいのですが、明記されてない場合は、家庭裁判所に遺言執行者を選任してもらうとよいでしょう。

遺産相続相談は、相続に詳しい弁護士さんにお願いするといいでしょう。




定期借地権の登記は大切

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定期借地権を設定するときは、賃借権の登記をするほうが良いとされます。弁護士などの専門家によると、借地権者のためだけでなく、土地所有者にとっても非常に有意義なことだそうです。

定期借地権では一定期間後に土地が返還されることになっていますが、登記はそのことを支援する役割を果たします。

定期借地権であることを知らない第三者に借地権が譲渡された場合、定期借地権である旨の登記がないと、土地の所有者は定期借地権であることを、新しい借地権者に主張することができなくなります。

10年、20年と経過すると過去の経緯は分からなくなりますし、さらに契約書が紛失したりすることもあります。

また、譲渡に際してうっかり定期借地権である旨を伝えそびれることもあるかもわかりません。

そのようなときでも、定期借地権が登記されていれば、新しい借地権者に主張することができます。

つまり、どのような状況になっても、定期借地権であるこという位置づけが確保されることになるわけなのです。

定期借地権は長期にわたる契約ですので、「安全」「安心」のためにも、法務局で賃借権の登記手続きをしておくのがオススメです。

借地権相談は、専門の弁護士さんにお願いするのがいいでしょう。

相続した不動産の登記

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不動産のように登記制度がある財産は、「実際の所有者」と「登記簿上の所有者」は同じであることが普通です。

しかし、ときには、不動産の名義が先代のままになっている例も見られます。

これは、相続登記をしていないためですが、何の問題もないのでしょうか。

たしかに、その土地や建物を自ら所有し、そこに住んでいるかぎりは、名義など誰の名前でもかまいません。

その意味では、相続があったからといって、費用と手間をかけて、わざわざ相続登記などしなくてもよいのです。

ただし、そのままですと「これはオレの相続した不動産だ」という主張はできませんし、また、その不動産を売却したり、担保に入れたりという処分はできません。

さらに、相続登記をしないまま、その人が死亡して次代への相続が発生したりすると、権利関係の整理がきわめて面倒なことになってしまいます。

したがって相続後、遺産分割協議が成立したら、できるだけすみやかに旧読登記を行なっておくべきです。

不動産の相続登記のやり方は、次の二つがあります。

(1)遺産分割協議が成立するまでの間、相続人全員の共有の登記をしておき、分割後に、その不動産を取得した者の名義に登記する

(2)遺産分割協議が成立した後に、その不動産を相続した者の名義に登記する

相続があっても、すぐに遺産分割ができるわけではありませんから、その間の権利をきちんと保全しておくためには、(1)の方法が望ましいとされています。

しかし、実際には、手続きが簡単な(2)を選ぶ人が多いようです。

遺産相続相談は、専門の弁護士さんにお願いしましょう。

借地上の建物のリフォーム

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借地契約を結ぶ際に、土地オーナーが増築や改築を禁止することを条件とする場合があります。

借地上の建物は、借地権者がオーナーです。だから、本来であれば、借地権者が好き勝手に増築や改築をしていいはずです。

しかし、土地オーナーにとっては、借地権者が建物の増改築を繰り返すと、いくつかのデメリットが出てきます。

たとえば、リフォームや増築によって、建物の価値が高くなるため、借地契約が切れた場合、賃借人から地主に対して建物の買取請求がなされたときの支払代金が高くなります。

また、借地借家法が施行される前にできた借地権については、リフォームをすることで、建物の寿命が延びてしまい、法定更新などによる借地権の期間が延びることになります。旧借地法では、借地権は建物の朽廃によって消滅するからです。

そのため、土地オーナーさんは建物の増改築を禁じるよう、契約書に盛り込むことを希望されるわけです。裁判所の判例でも、増改築を禁じる特約は有効だとされています。

だからといって、借地権者がその特約を無視して増改築したとしても、それだけで契約解除が認められるとは限りません。あくまで、土地オーナーとの「信頼関係が崩れたか否か」によって、契約解除ができるかどうかが判断されます。

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遺産相続時の死亡退職金の扱い

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相続の際の死亡退職金の扱いは、少し複雑です。

死亡保険金とは、サラリーマンなどが退職前に亡くなったときに、勤め先から支給される退職金です。死亡退職金の受取人は、法律や会社の就業規則、内規などで決められていることが多いですが、受取人が指定されていない場合もあって、相続人の争いの原因になりやすいです。

死亡退職金は、生命保険の場合と同様に遺産に含まれません。

もし、相続の対象であったらどうなるでしょう。たとえば、正式に婚姻届のない内縁の妻に退職金が支給されても、これを遺産とすれば、内縁の妻には相続権がないので、ほかの相続人から要求された場合、返さなければならなくなります。

死亡退職金は、これまで被相続人と生計をともにしてきた遺族の今後の生活保障という意味があります。これを受取人が遺族の代表として受け取るというとらえ方をするのが自然です。

ただ、相続人の間の極端な不公平を避ける意味で、生命保険金と同様、「特別受益分」とみて相続分の計算をする場合が多いようです。遺族年金も同じように扱われます。

このように、相続財産の範囲は、いろいろと複雑な問題が絡んでいます。

遺産相続相談は、経験豊富な弁護士さんにお願いするといいでしょう。





土地の税金が高くなったり、地下が急上昇したとき、地主は借地権者(賃借人)に地代のアップを請求することができます。

これは、地代増額請求権と呼ばれている権利です。

そして、地主からこの請求があると、地代は増額されることになります。

しかし、賃借人のほうでこの増額に不服な場合は、裁判で増額が認められるまで賃借人が相当と考える地代を供託すればよいとされています。

したがって、地主に地代増額請求権があるといっても、地主と賃借人との間に増額についての合意ができない以上、借地権者から増額された地代を簡単に払ってもらえるわけではありません。

調停を申し立てる地代の増額について地主と賃借人との間で話し合いがつかない場合は、地主が裁判所に訴訟を提起せざるをえないことになります。しかし、その前にまず調停の申立てをしなければなりません。

訴訟手続きは、地主さんがが裁判所に訴状を提出することによつて始まります。

訴状は、裁判所から被告となる借地権者にも送られ、裁判が開かれます。

裁判では、まず両者の言い分が述べられ(準備書面という書類の形で裁判所に提出する)、さらにこの言い分を裏付ける証拠(証拠書類、証人など)が調べられて、最終的に判決が言い渡されることになります。

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創業者が亡くなったときの相続

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創業者が会社を設立する際、実際には自分が全額出資をしているにもかかわらず、他の人も出資しているかのようにする場合があります。

名義と実際の出資者が異なる株式のことを「名義株」といいます。この名義株は、相続のときにややこしい問題が起きかねないので、注意が必要です。

会社の創業者が亡くなり、遺産相続が発生したときにどうすればいいでしょうか?

問題となるのは、被相続人の株式数です。これを何株で申告すべきかが焦点となります。

さらに、この創業者が生前に同族会社の株式を贈与している場合は、どうすればいいのでしょうか。

被相続人の持ち株数が、贈与や売買によって徐々に減っている場合は、

(1)贈与や売買の契約書を作成しているか

(2)会社の中で株主総会や取締役会の議事録をそれぞれしっかり作成しているか

(3)自署押したものがあるか・・・

といった点がポイントになってきます。

いずれにせよ、同族株式の所有者を特定することは会社の支配権に直接かかわりますので、税額の大小に目をとらわれるばかりではいけません。

しっかりと判断し、遺産であれば分割協議書で、はっきりと相続人を特定しておかないと大変なことになってしまいます。